建設・住宅・不動産

「残業の見える化」により実態を把握

株式会社竹中工務店
人事室長 坪井 昌行 様

「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」という経営理念のもと数々の建築作品を生み出している竹中工務店に、定時に帰る文化を創るソリューション「direct Smart Working Solution」(SWS)を利用して業務にどのような変化が起きたのかを伺いました。

「SWS」を採用した理由

これまでの建設業界には、長時間労働は当たり前であり避けられないものだという認識、意識がありました。しかし昨今の労働力人口が減り続けている状況を考えると、決められた時間の中で仕事を進めていくように徐々に意識を変えていかなくてはなりません。そのためには「時間をより強く意識してもらう」必要があります。

パソコンをシャットダウンして起動できなくするサービスがあったのですが、作業中のデータが失われてしまうリスクや、その場合の社員のモチベーション低下を考えると求めているものとズレがあると思いました。

さまざまなソリューションの検討中に「direct」というビジネスチャットを紹介いただき、その際、長時間労働の是正を支援するソリューション「SWS」を開発しているお話を耳にしました。「SWS」ならシャットダウンではなくスクリーンセーバーがかかる仕組みなので、データを失う危険性もありません。時間外の業務が発生した場合も「direct」を使って指示や申請をすることで、上長とメンバーが円滑にコミュニケーションを取ることができます。

これなら「決められた時間までに仕事を終わらせよう」という意識を社員のモチベーションを損なうことなく高めることができるのではと感じ御社とぜひ一緒に開発をしていきたいというお話につながりました。

「残業の見える化」により実態を把握

これまでは、メンバーが上長の許可なく自分の意思や判断で時間外勤務をしてしまうケースが散見されていました。そこでは緊急性が低く残業する必要がない場合や、組織の中で業務を平準化することで残業を減らせるものが多く見受けられました。また残業実態が管理しきれていなかったので、誰がどのような理由で残業をしているのかが分かりませんでした。

このような無駄な残業を減らすためには、上長が各メンバーの業務状況を把握する必要があります。「SWS」はこういった社内風土を醸成するツールとして非常に効果的でした。

「SWS」はメンバーが上長に「残業目的と終了時刻」を自己申請する必要があるため、残業内容を明確にすることが可能です。メンバー1人1人の残業時間をグラフで表示し誰に負荷がかかっているのかを「見える化」できます。この機能はとても便利でした。

さらに「direct」で連絡を取り合うなかで上長とメンバーとで会話が生まれます。それによりコミュニケーションがより密になり、上長はメンバーの状況をこれまでより詳細に把握できるようになりました。

「SWS」導入後の効果

半年に一度、残業実態のグラフを見ながら部門長と共に仕事の偏りを確認しています。その際に各部門長がメンバーの仕事を再分配するのですが、残業時間がはっきりと把握できることにより実態が掴みやすくより的確に業務の効率化を図ることができます。実際に数字が見えるのでどこに手をつければ良いのかが直接結びつき、より迅速な対応が可能になりました。

残業時間推移のグラフを見ると、業務が多忙な中でも少しずつ全体の時間外勤務が減っているのがわかります。残業申請の際にあらかじめ時間を制限することで、「決められた時間までに仕事を終わらせよう」とする意識が醸成されています。

メンバーごとの残業実態
グラフ1
  • 期間内に指示・申請があったメンバーをカウント
  • 同日に複数の指示・申請がある場合は、終了時刻が最も遅い項目のみ採用
平均残業時間推移(前年比)
グラフ2
  • 内勤と作業所にSWSが導入された2018年には、すべての支店で残業時間が減少している。

※記載内容は2018年11月時点のものです。